『 翻訳はアリマセン 』 7弦ギター オオタマル * official website

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『 翻訳はアリマセン 』

日記。

またまた、ノエル・ホーザのサンバで、

"ナゥン・テン・トラドゥサゥン"

『Não tem tradução (翻訳はない)』  です。

[こちら]



♪ Não tem tradução  (1933)

O cinema falado é o grande culpado da transformação
Dessa gente que sente que um barracão prende mais que o xadrez
Lá no morro, seu eu fizer uma falseta
A Risoleta desiste logo do francês e do Inglês
A gíria que o nosso morro criou
Bem cedo a cidade aceitou e usou
Mais tarde o malandro deixou de sambar, dando pinote
Na gafieira dançar o Fox-Trote

Essa gente hoje em dia que tem a mania da exibição
Não entende que o samba não tem tradução no idioma francês
Tudo aquilo que o malandro pronuncia
Com voz macia é brasileiro, já passou de português
Amor lá no morro é amor pra chuchu
As rimas do samba não são I love you
E esse negócio de alô, alô boy e alô Johnny
Só pode ser conversa de telefone..




トーキー映画は、世の中の変革がもたらした大罪だよ。

バラカゥン(小屋)のことを、チェスに興じて縛り付けられてる人たちみたいに思ってる、そんなやつらが持ってきた変革のね

モーホ(丘)では、僕はそれをファルセット(裏声)で歌う。

リゾレッタは、フランス語も英語も受け付けないものだと

我らがモーホ(丘)で生まれたジーリア(俗語)よ..

街では、いとも簡単に早々と受け入れちまって、使われてるよ

それにくらべて遅れて逃げて、マランドロはサンバをうたい続ける

フォックス=トロットが踊られてるガフィエラで




近頃の、公演に熱を上げる人達ときたら判っていない。

サンバには、フランス語の訳《やく》は無いってことを

柔らかな声で奏でるマランドロの発音がブラジルのものであり、もはやポルトガル語を超越したものであるということを

モーホ(丘)では、愛情が蔦のように溢れ絡まり合っている

サンバの韻律は、 "I love you" なんかじゃないよ

Alô、ボーイ! 、Alô、ジョーニ! なんてハローのやりとり

そんなのは電話でしか使えないでしょ






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※バラカゥン(小屋)=あばら家とか訳されます。貧しさ慎ましさの象徴で、ここではブラジルの文化・サンバ、のメタファー(隠喩)のような感じです。
※モーホ(丘)=サンバのルーツでもある、リオの市内に点在する高地にある集落のこと、ファヴェイラ。
※ファルセット(裏声)=オペラなどの発声法のひとつですがこの場合は、作り声、取り繕ったものという印象が強い。
※リゾレッタ=ちょっと意味不明なんですが、おそらくイタリアとかの喜劇のようなものだと思います。仏語、英語などを容易には受け入れないですね。(知っている人は教えてください。笑)
※ジーリア(俗語)=リオをはじめとしてブラジルには沢山のスラング(俗語)や隠語があります。マランドロたちは好んでこれらを使って話します。
※マランドロ=時代の流れや体制に屈することなく、自らの哲学を信じ刹那的に虚飾のライフスタイルを送った人々。サンバをこよなく愛し、独特のイントネーションで言葉を話す、この時代のヒーロー的シンボルです。
※ガフィエラ=ブラジルのヴァイリ(ダンスホール)で踊られるサンバを中心としたダンス。
※フォックス=トロット=北アメリカのラグタイムやジャズの音楽と共に踊られる社交ダンスの一種。当時のリオでもアメリカから入ってきて流行っていたようです。

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ノエルホーザが生きた時代の、1920~1930年代。

映画はサイレントからトーキーへ、電話も自動交換サービスになり、より大衆にまで普及。自動車もかなり街で見かけるようになって来た。現代のライフスタイルの基本がほぼこの時代に揃い、工業も急速に近代化。大量生産とスピードの時代が加速化して行く、そして北アメリカから押し寄せる、文化の帝国主義 ..

ブラジルでも、物と同時に新しい外来語が大量に流入してきたことでしょう。

そんな時代に皮肉たっぷりに歌われたサンバですね。



詞の中にも出で来る "as rimas do samba" の韻律(ヒーマス)は、サンバでは欠かすことのできない重要な要素のひとつです。コトバにリズムと抑揚を与え、生命力・躍動・インテリジェンスを吹き込みます。


hoje em dia → tem a mania
《オージ・ェン・ヂーア → テン・ア・マニーア

uma falseta → A Risoleta
《ウーマ・ファウセータ → ア・ヒゾレータ

o malandro pronuncia → Com voz macia
《プロヌーンスィア → コン・ヴォイス・マスィーア


などなどです。


更に更に

dando pinote → o Fox-Trote
《ダンドゥ・ピノーチ → フォックス・トゥローチ

pra chuchu → I love you
《プラ・シュシュー → アイ・ラヴュー

alô Johnny → de telefone..
《アロー・ジョーニィ → ヂ・テレフォーニィ


などと、難なく。外来語(英語)が入って来ても例外ではありませんね。 笑  (粋だ)


情報や目新しい物に溢れていた時代、ブラジル固有の物や、モーホ(丘)での人々の関わり合い・ふれあいがよりいっそう恋しく感じられたのかもしれません。電話では、抱擁(アブラッソ)も出来ませんからね。


インターネット→グローバル化で、物・人・情報が、超高速の波に負いたてられている、そんな現代ともなんとなくオーバー・ラップしてしまいます。


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『サンバの詩学』  ~ リオの詩人、ノエル・ホーザ ~ 


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※ご参加の方は予め、お店までご連絡ください。

『マデイラ』
TEL 03-3551-6587
FAX 03-3553-7197
info@shiozawa.co.jp













[ 2013/06/21 15:46 ] 日記 | TB(0) | CM(0)
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